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コラム

Column

居心地のよさや非日常感を演出するバーの内装デザインのポイント

落ち着いた空間でのひとときや、日常から少し離れた時間を楽しむ場として、バーを訪れる人も少なくありません。特別な体験をつくりだすうえで、提供するドリンクやサービスと同じように大切にしたいのが内装デザインです。バーのコンセプトを表現した内装デザインは、店舗の個性や魅力を伝えて、来店やリピートを促します。この記事では、バーの運営に欠かせない内装デザインにおいて、居心地のよさや非日常感を演出するためのポイントをご紹介します。

◎バーの運営に内装デザインが欠かせない理由

バーの運営に内装デザインが欠かせない理由

内装デザインは、ただ店舗をおしゃれに見せる装飾ではなく、店舗の魅力や価値につながる重要な要素です。飲食店で集客するためには、提供する料理の味や価格、サービスなどさまざまな要素が必要とされています。そのなかでもバーという業態においては、ほかの飲食店以上に空間の雰囲気が重視される傾向にあります。

バーは、ただお酒を飲める場所というわけではありません。多くの人は、落ち着いた雰囲気のなかで過ごす時間や非日常的な体験を求めてバーに来店します。ひとりで来店する人が多いというのもバーの特徴です。バーテンダーとほどよい距離感で会話を楽しんだり、じっくりとお酒を味わうことを楽しみにしています。このようなニーズにこたえるために、店舗のコンセプトやどのような時間を過ごせるバーにしたいのかを、内装デザインで表現することができます。内装デザインでバーの個性や魅力を伝えられると、他店との差別化ができ、このバーに行ってみたいという来店動機につながります。

内装デザインは、バーにおいて欠かせない空間の雰囲気をつくりだします。落ち着いた照明のなかでお酒を楽しめる空間やカウンター越しにバーテンダーと会話できる距離感などは、すべて内装デザインによって設計されているものです。そのような空間で過ごす顧客体験は、バーのサービスの質や顧客の満足度に直結します。顧客にとって、バーの空間が居心地のよいものとなり顧客満足度が高くなれば、また来たいというリピートにつながります。このようにバーの内装デザインは、店舗のコンセプトを表現し、居心地のよい空間と時間を提供して顧客からの評価を高めるために重要な要素です。集客や売上げの安定にも影響を与えるので、バーの長期的な運営を続けるためにも欠かせないのです。

◎バーの内装デザインの基本

バーの内装デザインの基本

内装デザインを決定するうえでまず考えておきたいのが、バーといってもさまざまな形態があり、それぞれ提供する体験や求められるニーズが異なるという点です。たとえば、オーセンティックバーは、格式が高く高級感のある空間が求められます。バーテンダーが本格的なカクテルを提供し、静かに流れる音楽や優しい照明のカウンターでお酒を楽しめます。

スタンディングバーは、立ち飲みスタイルのカジュアルな店舗です。気軽に立ち寄りやすく、客同士やスタッフとの会話も楽しめる雰囲気になるよう、解放感があり機能的なレイアウトが求められます。またダイニングバーは、食事とお酒を一緒に楽しめる店舗です。グループで利用できるテーブル席があるなど居酒屋に近い形態ですが、照明やインテリアで居酒屋とは異なる洗練された雰囲気をつくりだせます。さらに、ワインや日本酒など特定のお酒や趣味に特化したコンセプトバーも増えています。ジャズやクラッシックといった音楽、スポーツ観戦などをコンセプトにした店舗では、同じ趣味をもつ顧客を惹きつける空間づくりが大切です。このように、バーの形態にあわせてコンセプトを表現できる内装デザインにすることが、空間設計の基本となります。

またバーの形態だけでなく、開業するエリアの特性や立地条件、そのエリアに集まるターゲット層によっても、内装デザインの方向性が変わります。たとえばビジネス街であれば、仕事帰りのサラリーマンが立ち寄れる場所として、落ち着いた雰囲気が必要になります。若者が多く集まるエリアであれば、友人との交流ができるレイアウトやトレンドの内装が求められるでしょう。エリアのニーズを把握し、ターゲット層の年齢や性別、来店人数などを考慮することは、コンセプトを明確にするために役立ちます。コンセプトをしっかり設計し、それを内装デザインに反映すると、店舗の魅力や個性が伝わり、居心地のよい空間づくりにつながります。

◎バーを居心地のよい空間にする内装デザインのポイント

バーを居心地のよい空間にする内装デザインのポイント

コンセプトと内装に統一感があると、空間全体にひとつの世界観をつくり、期待どおりの時間を過ごせる安心感が生まれます。そのような居心地のよい空間にするためには、カウンターデザインや照明の使い方、カラーの選択などが大切です。

〇カウンターデザイン

バーをイメージする際に、まずカウンターを思い浮かべる人は多いかもしれません。多くのバーでは、カウンター席が中心となって、バーテンダーとのコミュニケーションが生まれる場所になります。カウンターは、バーの内装デザインにおいて、雰囲気や居心地のよさを決める重要な設備となるため、デザイン性と機能性を両立させなければなりません。バーの業態にあわせてハイカウンターやローカウンターなど高さを選択しますが、座りやすさや会話のしやすさを考慮した椅子とのバランスも大切です。長時間座っていても疲れにくいように足かけを設置したり、肘を置いたときの肌触りなども考慮すると、滞在時間の心地よさにつながります。またカウンターの素材によっても空間の印象が変わります。あたたかみのある木材や高級感を演出する石材、部分的に金属やガラスを取り入れてモダンな雰囲気にするなど、コンセプトにあわせて適切な素材を選択しましょう。

〇バックバー

カウンターの後ろに設置するバックバーも、店舗の雰囲気を象徴する要素となります。バックバーは、ウイスキーやリキュールなどのボトルが並び、カウンターに座った顧客の視線が自然と集まる場所です。そのためバックバーは、ただボトルを保管する場所としてではなく、バーの個性やこだわりを視覚的に表現し、選ぶ楽しみや眺める喜びを提供する装飾となります。カウンターのデザインと統一感をもたせるなら、空間全体に調和が生まれます。照明の当て方を工夫し、ボトルを背後や下方から照らすなら、ボトルが輝くような幻想的な演出も可能です。また見せ方を工夫するだけでなく、収納力や機能性にも注意しましょう。機能的なデザインにすることで、スタッフの作業効率やスマートなサービスにつながります。

〇照明の使い方

バーの空間演出において、とくに重要なのが照明計画です。照明は、店舗の雰囲気を大きく左右する要素であり、同じ内装であっても照明の使い方によってまったく違う印象になります。一般的にバーでは、少し暗めの落ち着いた照明が好まれ、オフィスで推奨されている明るさの10分の1程度である50から150ルクス程度の照明が推奨されています。また光の明るさだけでなく、色温度の選び方によっても雰囲気が変わります。2700〜3000Kの暖色系の色温度であれば、あたたかい落ち着いた空間になり、やや白みがかった3500〜4000Kの色温度を選択すると、クールでモダンな印象になります。間接照明を中心にして空間をやわらかく照らしたり、ペンダントライトでドリンクを美しく見せる演出をすることで、より魅力的な空間演出ができます。

〇カラーと素材

カウンターや照明など、個別の要素を全体的にまとめるのが、内装デザインに使用するカラーと素材です。バーでは、落ち着いた雰囲気を演出するために、ダークブラウンやネイビー、チャコールグレーといった深みのあるカラーがよく使用されます。このような落ち着いたカラーをベースとして天井や壁に使用することで、空間全体に統一感が生まれます。そのうえで、深いワインレッドやゴールドなどのアクセントカラーを加えるなら、店舗独自の個性をだせるでしょう。また使用する素材の質は、空間の格をつくりだす要素となります。無垢材や石材、革といった天然素材を使用すると、高級感のある雰囲気になり、使い込むほどに味わいが増して長く愛される空間をつくることができます。金属やガラスなどの素材をアクセントとして取り入れて、空間にメリハリをつけることも可能です。

◎バーの内装デザインにおける注意点

バーの内装デザインにおける注意点

バーの内装デザインを決める際は、こだわりを追求するあまり予算を超えてしまうことのないよう、こだわりとコストのバランスを見極める必要があります。そのために大切なのが、内装の優先順位を明確にすることです。入り口やカウンター、バックバーなど、店舗の第一印象や個性につながる場所に予算を充てるようにしましょう。一方で、顧客の目に入らない場所やカウンター下などは、コストをおさえる工夫が求められます。什器に関しては、中古のテーブルやチェアを活用するのもひとつの戦略となります。そのような什器をあえて選ぶことで、空間にビンテージ感が生まれて落ち着いた雰囲気を高められるかもしれません。また、落ち着いた内装が好まれるバーであっても、飲食店であることを忘れず、清潔感を保つことも重要です。デザイン性が高い素材でも、清掃性やメンテナンス性が低いものは避けましょう。デザイン性と衛生管理のしやすさの両立に注意するなら、長く愛される店舗をつくることができます。

◎まとめ

バーの内装デザインは、形態やエリアのニーズ、ターゲット層などを考慮したコンセプト設計からはじまります。カウンターやバックバーで店舗のこだわりを表現したり、コンセプトにあわせたカラーや素材を選択しましょう。バーの内装とコンセプトに統一感があると、顧客の印象に残り満足度を高めることにもつながります。居心地がよさや非日常感を演出するバーの内装デザインにご興味のある方は、当社までお気軽にお問い合わせください。


居心地のよさや非日常感を演出するバーの内装デザインのポイント