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築古ビルのリノベーションによる資産価値の向上方法と得られるメリット

建設されてから時間が経過した、築古ビルのリノベーションを希望する声が多くあります。とくにバブル期に建てられた、築30〜40年の築古ビルの資産価値向上や競争力の強化が望まれています。築古ビルをリノベーションする方法には、耐震補強や防水工事、各種設備更新などさまざまあり、築古ビル自体の資産価値の向上が可能です。この記事では、築古ビルのリノベーションによる資産価値の向上方法と得られるメリットをご紹介します。
◎築古ビルのリノベーションが増加する背景
築古ビルのリノベーションが増加する背景築古ビルのリノベーションの工事件数が増加する背景のひとつは、築古ビルの棟数の増加です。1986〜1990年代初頭のバブル期の建設ラッシュで建てられたビルの築年数は、30〜40年、リノベーションや大規模修繕工事が求められる時期にさしかかっています。数十年前の設備が築古ビルでいまだに現役で稼働していると、正常に動いていても安全性に不安を感じる借り手は多いでしょう。また、バブル期の内装を現代の感覚で見た場合、古臭さを感じるかもしれません。清掃が行き届き、清潔感を保っていても、リノベーションされていない築古ビルが選ばれる可能性は低いといえます。築古ビルをリノベーションせずに放置すると、資産価値が下がり、借り手のいないビルとなってしまうでしょう。近年では、資産価値がある建物として活用するために、築古ビルのリノベーション件数が増加しています。
 
築古ビルの建て替え件数の増加ではなく、リノベーションする件数が増加する理由は、自然災害や感染症、落ち着きが見えない国際情勢があげられます。世界的に広がりをみせた感染症と国際情勢は、類を見ない建築資材の高騰の原因となりました。新築ビルの建設予算が過去とは比べ物にならないくらい上昇し、新築工事や築古ビルの建て替えに踏み切れないオーナーは多いでしょう。感染症は収束を迎え、世界物流と価格の正常化が期待されましたが、国家間の問題により以前のように戻ったとはいえません。現在も問題が続いているほか、さらに運搬や人的コストの上昇分が計上され、建築資材価格の高騰は継続中です。資材高騰を背景に、築古ビルを取り壊さずにリノベーションをして活用を続ける方針に舵を切るオーナーが増えています。
◎築古ビルをリノベーションして得られるメリット
築古ビルをリノベーションして得られるメリット築古ビルをリノベーションすると、新築工事や解体・立て替え工事と比較し、費用を抑えながら築古ビルの再生が可能です。新築工事では、ゼロからビルを建設するため、土地があったとしても、建築資材や内装をはじめ、すべての工程に大きな費用がかかります。建て替え工事を行う場合、問題となるのは、解体費用と排出された産業廃棄物の処理です。産業廃棄物は、正規の手順で進めないと罰則が課される可能性もあります。築古ビルをリノベーションする方針を選択すると、解体費用や廃棄物の処理費用を大きく削減できるでしょう。新築や建て替え工事よりも、築古ビルのリノベーションは、工事期間も短くなるため、さらに費用を節約できます。
 
築古ビルのリノベーションは、借り手がおらず収益が見込めない空室を極力作らない環境の構築ができます。築古ビルの借り手がいない理由のひとつは、現代の生活や仕事スタイルに見合わない、間取りや内装の古さが原因といえます。使いにくく快適に過ごせない築古ビルでも、リノベーション工事を実施すると、現代のニーズに合わせた設計や、内装のデザイン性を採用できます。最新のトレンドや間取りに空間を作り直すことで、築古ビルの再生が見込めます。築年数が経過していても、しっかりリノベーションが施された築古ビルは、借り手の関心を引けるでしょう。築古ビルであっても、新しいアピールポイントを作れます。
 
リノベーションを計画するときに、築古ビルは新築ビルと異なり、課題が見つけやすい特徴をもっています。築古ビルには、築年数分の入居者の情報や入居率などのデータがあり、退去したタイミングや入居期間などの情報が蓄えられているからです。新築ビルを建設するときは、想定する入居者のニーズや妥当な賃料など、建設や運営プランを考えないといけません。一方、築古ビルの場合は、過去のデータから改善すべき、リノベーションしたいポイントが素早く得られるでしょう。課題を解決できるようなリノベーションを実施すると、借り手が戻り収益性が回復する環境を作れます。
◎築古ビルの資産価値を向上させるリノベーション方法
築古ビルの資産価値を向上させるリノベーション方法築古ビルの資産価値を向上できるリノベーションは、さまざまな方法があります。築古ビルに対して、借り手が心配していたり、問題として認識していたりするポイントをリノベーションで解消することで、築古ビルの資産価値の回復と上昇が見込めます。
〇耐震補強を施して安全性を向上させる
借り手が、築古ビルを選択肢のひとつに入れるときに心配なポイントは、耐震性です。どれだけ地震から大切なものを守れる耐久性をもった建物か、人は気にします。日本は地震の回数が非常に多く、耐震性に関心が高い国ですが、過去発生した地震のなかには、ビルが倒壊する大きい地震もありました。また、ビルそのものは倒壊しなくても、継続して利用できないほど、損傷を受けたビルも数えられないほどあります。借り手をつけるために、耐震補強対策は欠かせないリノベーション工事のひとつです。耐震補強工事では、建築具材が劣化していたら交換し、接合部に問題があるなら、再度しっかりつなぎ合わせて固定します。地震の揺れにも耐えられる機能をもった壁になるよう、筋交いや構造用合板を使った壁の補強も耐震補強工事では実施します。築古ビルの屋根をリノベーションするときは、屋根に使われている素材を軽量化も有効です。屋根の重みで築古ビルが押しつぶされる可能性を下げられます。耐震補強が施され、安全性が格段に向上し、かつ法令に遵守している状態は、築古ビルの資産価値向上を意味します。
〇防水工事を行い築古ビルの劣化を防止する
築古ビルをリノベーションする際、防水工事を実施すると、築古ビルの資産価値の向上につながります。日本は、台風や大雨をはじめ、水の災害も多い国です。オフィスの設備や情報が蓄積されたサーバー、重要事項が記載された紙の書類は、保護されないといけません。防水対策が施されていない築古ビルは、雨水から建物を守れず、ビルが傷んだり、ビル内部に浸水させたりするリスクを高めます。築古ビルをリノベーションするときの防水工事では、ビル屋上や共有部の防水対策が行われます。屋上の防水工事では、ウレタン防水やシート防水、アスファルト防水をはじめ、さまざまな工法の選択が可能です。工法により、耐用年数に違いがあったり、職人の技量によって仕上がりが異なったりします。また、複雑な形をした床面や、歩く頻度が高い場合は、向かない工法もあるため、用途と予算に応じたリノベーション計画が求められます。
〇設備更新工事を実施して性能や利便性を改善する
築古ビルを借り手が目にした結果、別のビルを選んでしまう理由は、ビルに備え付けられた各種設備の古さです。更新されていないように見える設備は、借り手の関心が離れていく原因にしかなりません。築古ビル自体の安全性にも直結する問題のため、適切な時期を迎えたり、故障が発生したりした際は、更新工事や修繕対応が求められます。築古ビルだからといって、設備が少ないわけではありません。外壁や消火設備、給排水設備に受水槽設備など、対応が必要な設備の種類は数多くあります。劣化の進行度や経過年数に応じて適切に更新すると、借り手の安心にもつながり、築古ビルの資産価値向上にもつながるでしょう。
〇用途変更を行い築古ビルの再生を図る
築古ビルをリノベーションして資産価値を向上させる方法には、築古ビルの用途変更もあげられます。用途変更とは、もともとは住居用に建てられた築古ビルにリノベーションを施し、オフィスビルとして再活用、再運用することを指します。転用や転換という意味をもつ、コンバージョンという言葉も、同じ意味合いで使われています。築古ビルの用途を変更すると、築古ビル自体の再生し、新たな借り手の目を引けるでしょう。また、既存の躯体や設備を転用できるため、リノベーション費用の削減や工期の短縮が可能です。築古ビルの用途変更は、オーナーの費用負担を抑えながらも築古ビルが生まれ変わり、価値が向上する方法です。
◎築古ビルのリノベーション工事を実施し資産価値を向上させた当社の施工事例
建設されてから時間が経過した築古ビルも、ビルの設備更新や防水工事などリノベーションを実施すると、ビルが生まれ変わり資産価値が向上します。
〇東京港区東麻布ビル
港区東麻布ビルの資産価値の向上を目指した、フルリノベーション工事でご協力した実例です。構造設計のステージから計画に参加したため、ワンフロアのリノベーションに留まらず、ビル1棟のリノベーションプロジェクトに携わりました。内装だけではなく、ビルとして必要な設備がまったくない状態だったため、防災設備や空調設備、照明設備をはじめ、さまざまな設備の新設工事を実施しました。また、築古ビルのため建物自体の劣化が進んでおり、安全性の確保を目的に、耐震用スリット工事と防水工事を施しています。ビル全体の劣化を食い止めながら修繕を行い、資産価値を向上させました。リノベーション後は、価値を見いだしたアパレル系の企業が1棟使いされています。
 
◎まとめ
築古ビルであっても、耐震補強や防水工事、各種設備更新を行うと、快適かつ安心して利用できるビルに生まれ変わります。築古ビルをリノベーションして資産価値が回復、向上すると、空室が生じにくい環境の構築につながります。また、築古ビルを再活用するため、リノベーション費用の削減も可能です。築古ビルのリノベーションによる資産価値の向上方法と得られるメリットにご興味がある方は、当社までお気軽にご相談ください。

築古ビルのリノベーションによる資産価値の向上方法と得られるメリット