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コラム

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内装設計に植栽を取り入れる効果とポイント

近年、オフィスを持つ企業より、内装設計に植栽を取り入れたいという希望が増加しています。植栽の設置は、社員のストレス軽減や作業効率改善、社外からの評価の向上など、さまざまな効果が期待できます。植栽には、多種多様な特色があるため、植栽を設置する前提で、内装設計を練る必要があります。この記事では、植栽を導入すると得られる効果や植栽の特色、内装設計のポイントをご紹介します。
◎オフィスに植栽を取り入れる効果
植栽がオフィスにあると、ストレス軽減をはじめ、業務をするうえで良い効果が得られます。来客者に対して、見栄えの良さや心理的負担の緩和など、自社へ良い印象を抱いてもらうことが可能になります。内装設計の段階で植栽の配置を検討することは、社内外問わずに有益な作用をもたらします。
 
社員への効果のひとつとして、ストレス軽減とリフレッシュ効果があげられます。植栽の「緑」には、疲労や不安、緊張状態を緩和してくれる作用があります。仕事に集中している際は、体も心も緊張して力が入りがちになり、肩こりや頭痛の原因にもなります。オフィスの内装設計で配置された植栽が自然な流れで目に入ると、緊張状態が和らぎ、社員のストレス軽減やリラックスに貢献できます。
 
植栽には、目の疲労の軽減と作業効率を向上させる効果も期待できます。緑色は、人の目に負担をかけにくい色として知られています。ストレスが解きほぐされる色味を眺めることで、眼精疲労の緩和にもつながります。仕事で画面や資料を見続けていると、目も疲れ作業スピードにも影響を与えるため、植栽を配置して緑が目に入る環境を整えることで生産性が向上します。
 
植栽を導入することは、来客者の緊張も和らげる作用も見込めます。緑により心理的負担が軽減されたことで、会話や商談などスムーズに進められるでしょう。来客者だけではなく従業員もリラックスできるため、お互いが満足できる有益な時間をもたらします。内装設計で意図をもって設置された植栽は、インテリアや飾り付けの意味合いもありますが、業務を円滑に推し進める力も、等しく持ち合わせています。
◎植物とフェイクグリーンの違い
植栽には、生の植物とフェイクグリーンがあり、それぞれ特色が異なります。内装設計の段階から植栽を取り入れたい場合は、特色と違いを知る必要があります。
 
生の植物とフェイクグリーンの最たる違いは、生きている植物かどうかです。葉や枝、幹のリアルな質感についていえば、生の植物に軍配が上がるでしょう。生の植物にしかだせないツヤは確かに存在しますが、近年フェイクグリーンは技術進化しており、生の植物と比較しても遜色ない高い品質の製品が増えています。内装設計を検討する際に、とくにこだわりがなければ、フェイクグリーンを生の植物と同じ感覚で選んでも良いでしょう。インテリア性に関しては、フェイクグリーンはデザイン性など自由度が高く、多種多様な内装設計にも適応します。また、配置したい場所に合わせた内装設計が可能です。生きている植物では日光や風通しの関係で調整が難しい配置も、フェイクグリーンは希望する内装設計に応じた配置にしたり、インテリアを活かした植栽を選べます。
 
植栽のタイプにより、耐久性や衛生管理方法が異なるため、内装設計では配慮すべき事項です。生の植物の場合は、細い枝や葉の耐久性は低く、虫対策も内装設計で講じる必要があります。一方、フェイクグリーンは、プラスチック系素材のため耐久性では勝り、虫の心配も内装設計では不要です。生きている植物の繊細さを好まれる方は多いですが、日当たりや風通しには注意が必要です。プラスチック製のフェイクグリーンは空調に影響を与えませんが、生の植物は、空調効果により節電効果が期待できます。緑は視覚的にも涼やかな色合いですが、生の植物の特筆すべき効果は、葉の蒸散作用です。吸い上げた水分を葉から放出するため、冬のオフィスにおける乾燥・節電対策として、内装設計に織り込むのも有用です。
◎内装設計における植物とフェイクグリーンの選び方
種類により特色に差がある植栽を選ぶ際は、設置する場所の環境を十分に考慮したうえで、生の植物・フェイクグリーンのどちらを配置するか、判断することが大切です。
 
生の植物には、日当たりの管理や水やり、剪定や落ち葉の清掃など、維持するため・美観を保つためのメンテナンスが不可欠です。また、日光も当たれば良いわけではありません。西日は、生の植物にストレスを与えるため、西日が当たらないような場所に設置する必要もあります。植栽に生の植物を使用するときは、午前中の日光が当たる場所や手が届きやすく、清掃も容易な内装設計にすると、植栽として長持ちします。一方、フェイクグリーンは、プラスチック系の素材で作られています。つまり、日当たりや水やり、剪定のような、生きている植物に対して必要なメンテナンスは不要です。ただし、強い日差しは劣化を招く可能性があるため、日当たりの良い場所には生の植物を設置した方が、植栽の特色に応じた配置です。成長することもなく、維持管理の手間も省けるため、生の植物の植栽と比較して、設置場所の自由度が非常に高いことも特色です。高所や柱など、置きたい場所に置けるフェイクグリーンは、手軽に内装設計へ緑を取り入れられます。
 
生の植物は、生きている緑葉のみずみずしさがあり、フェイクグリーンには、お手入れ不要でも設置時の姿を維持できる、それぞれの良さがあります。各植栽の特色を把握したうえで、内装設計に植栽を取り入れると、オフィスに生の植物とフェイクグリーンの植栽が共生する空間が実現します。
◎生の植物やフェイクグリーンを取り入れた内装デザインのポイント
植栽の特色を把握したうえで、内装設計に植栽を取り入れる場合は、植栽の種類やサイズを考えて選ぶ必要があります。
〇適切な緑視率を意識して植栽の量を決める
緑視率とは、建物設計などの指標として利用される、人間の視野に映り込む木や草などの緑の割合を指します。オフィスに植栽を設置して適切な効果を得るには、内装設計時から割合を10%~15%に調整すると良いといわれています。緑の比率が上がるほど、心地よさや爽やかさを感じる効果が向上しますが、緑視率が25%を超えると、煩わしさや圧迫されているような不快感を覚えます。屋内と屋外で印象は変わりますが、内装設計において、オフィス内の緑視率は10~15%と設定すると、植栽の効果を感じられるでしょう。
〇大型の植栽は予め広いスペースを確保する
大型の植栽を配置したい場合は、予め大きな植栽を置ける内装設計にしましょう。日光が必要な生の植物を設置したい際は、植栽に日の光が当たるよう窓が必要です。また、植栽が窓をふさいで周囲が暗くならないよう、内装設計においては窓の位置や数、大きさを確認することが求められます。大型の植栽を置いたことで、人の導線が妨げられないよう、十分なスペースの確保も内装設計では重要です。設置予定の植栽のサイズを確認し、内装設計に織り込みましょう。
〇什器の幅を調整して中型・小型の植栽を設置する
大型の植栽だけではなく、中型や小型の植栽を置きたい際も、事前に内装設計に取り込んだうえで配置を検討すると、後々のトラブルを回避できます。幅広いサイズが置けるよう、テーブルやカウンターなど什器の幅は広めに内装設計しておきましょう。棚段の高さについては高めに調整すると、余裕をもった置き方ができるだけではなく、生の植物が成長した場合も、干渉することなく植栽として役割を果たせます。
〇人間・什器の高さに配慮して吊り下げ型の植栽を配置する
吊り下げ型や巻き付け型の植栽を置きたい場合は、吊り下げても干渉しない内装設計にすると、安全性が保たれます。什器と干渉したり人にぶつかったりしないよう、内装設計では什器や人間の身長を考慮したうえで、吊り下げる高さを決めることが大切です。安全確保のために、人のいる導線上に設置しない内装設計にしましょう。コンセントなどの電気設備に干渉しないよう、照明やエアコンの操作盤から距離を置いて内装設計すると、安全性はより向上します。
〇パーテーション型の植栽は導線と干渉しないよう取り付ける
パーテーション型の植栽を置く際、植栽と什器・人の間を広めに内装設計しておくと、導線と安全に配慮できます。衣服が引っかかったり、足にからまったりすると危険なため、回避するには、スムーズに動ける空間の内装設計が必須です。また、着席時に必要以上の圧迫感がでないように、ゆとりをもった内装設計が求められます。
◎内装設計に植栽を取り入れた施工実例
オフィスの内装設計に植栽を採用することで、植栽を活かした空間全体のプロデュースが可能になります。
〇神宮前オフィス
渋谷区神宮前のオフィス移転に際し、内装設計に植栽を取り込んだ事例です。当社は、解体・家具工事だけではなく、エントランスや会議室などの植栽も内装設計時より担当しました。大型の植栽や鉢植えなど、さまざまな緑を設置したいご希望を受け、内装設計より植栽の配置位置や高さ、種類を検討し、自然に緑が映える空間を実現させました。プランターの色も調和を保つ内装設計の一部であるため、形状や細やかな色彩を設計者と相談し、オリジナリティにあふれたオフィスを作り上げました。
〇青葉台新築オフィスビル
目黒区青葉台の新築オフィスビルの意匠工事に際し、内装設計に植栽を織り込んだ事例です。白を基調としたシンプルかつ清潔感がある空間に、さまざまなサイズの鉢植えを内装設計に組み込んだことで、白と緑の美しいコントラストを表現しました。緑は、多すぎても少なすぎても不自然になるため、仕事をするうえで良い癒しになるよう、内装設計時より植栽のサイズ・量・設置方法を吟味しました。また、場所別に植栽の量に変化をつけ、単調な空間にならないよう内装設計では留意し、白に緑が映えるスペースにしました。
◎まとめ
植栽は、リラックス効果や業務効率の向上など、企業に好ましい効果をもたらします。多彩なバリエーションがあると同時に、設置スペースの環境など条件に適した植栽の選択が求められます。内装設計時から植栽の設置を検討すると、オフィスにも自然になじむ緑の空間を実現するだけではなく、来客の心理的負担の軽減も見込めるため、商談事にも有用です。内装設計に植栽を取り入れたオフィスをご検討の方は、当社までお気軽にご相談ください。

内装設計に植栽を取り入れる効果とポイント