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コラム

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飲食店の開業や店舗づくりで押さえるべきストアデザインとは

飲食店などの新店舗づくりにおいて、内装などのストアデザインで差別化を図る店舗が増えています。古民家や築古物件のストアデザインを工夫することで、SNSをきっかけに来店数の増加など、集客につなげている飲食店もあるほどです。ストアデザインを考えるなかで、コンセプトを前面に打ち出すことができるリノベーションは飲食店の認知を高める効果もあります。この記事では、飲食店の開業や新店舗づくりにおけるストアデザインについてご紹介します。
◎新店舗における開業までのストアデザインの流れ
飲食店など新店舗を開業する場合、開店までのスケジュールをしっかり把握し管理をしていく必要があります。まず飲食店のコンセプトを決めて、市場調査やエリアの商圏調査を徹底的に行います。飲食店を開業したいエリアがある程度決まったら、相場を調べつつ不動産会社にて空き店舗情報を確認しましょう。前テナントの情報や周辺環境についても事前に調査しておき、実際に店舗の営業予定時間に合わせて物件の周辺を確認するなど立地調査も大切です。
 
新店舗開業に向けてイメージが固まってきたら、事業計画書を作成し金融機関による融資など資金調達となります。公的な補助金や助成金など、さまざまな目的ごとに行政がサポートを打ち出していることが多いので、各方面から情報を集めておくと良いでしょう。その後は飲食店の内装などを考えるストアデザインの段階になります。ストアデザインには、店舗の壁紙や床はどのような素材を使用するのか、照明はいくつ取り付けるか、テーブルやレジの配置など、数多くの検討項目があります。ストアデザインを考える上でも、とくに来店動機にもなり得る店舗の外観や入店して最初に目につくホールの内装デザインは重要な項目といえるでしょう。一方で、お客さまからは見えないキッチンやバックヤードは、従業員が作業しやすい導線など働きやすさを考慮したストアデザインを検討しましょう。
◎新店舗のストアデザインにおいて大切なポイント
新たな飲食店のストアデザインを考える際に、重要になってくるのが店舗のコンセプトです。ストアデザインを決めていく上で、店舗にて提供するサービスや商品だけでなく、店舗を開業することでお客さまにどのような価値を提供できるのか明確にしておくことが大切です。
 
新店舗づくりには、7W2Hの視点からコンセプトを決めていくと、ストアデザインを考えていく際にもイメージづくりがしやすくなるでしょう。7W2Hとは「Whyなぜ開業するのか」「Whenいつまでに開業予定か」「Whomターゲット層はどのようなお客さまか」「Whereエリアや立地はどこにするのか」「What何を提供するのか」「Who誰と一緒に働くのか」「Whichお店の強みや競合他社との違いは何か」「Howどのように宣伝していくのか」「How much開業にはどれくらいの時間や資金をかけられるのか」です。店舗のコンセプトを最初に明確化しておくことで店舗の内装などをイメージしやすくなり、その後のストアデザインにも大きく影響してきます。コンセプトが曖昧になってしまうと、ストアデザインの軸が定まりづらくなってしまうでしょう。コンセプトが明確に打ち出されたストアデザインは、SNSなどでも写真映えして興味を持ってもらうきっかけにもなり得ます。
 
店舗で提供するサービス内容やストアデザインに適した物件選びも大切なポイントです。ストアデザインの前に、飲食店の場合はカフェのような軽めの飲食なのか、それともコース料理がメインなのか、アルコールの有無などによって、ガス・電気・換気・給排水の容量の確認が必要になります。ストアデザインを考えていくなかで、できるだけ店舗の開業費用を抑えたいのであれば居抜き物件を探すと良いでしょう。元々飲食店だった物件であれば、以前のテナントが残した設備などを有効活用しつつ、ストアデザインによりコンセプトに沿った店舗作りが可能となります。
 
飲食店を開業する立地に関しては、店舗のコンセプトをもとに検討していきます。エリアによってお客さまの年齢層や競合他社の価格帯などが変わってくるため、ストアデザインにも影響します。飲食店を開業する立地を選ぶ際は家賃や物件の設備面だけでなく、ターゲット層の入店が見込めるエリアかどうかも大切なポイントとなってきます。ここを見誤ると、せっかくストアデザインに力をいれても来客数が伸びません。しっかりとコンセプトに一致した立地を選ぶことで、ストアデザインが活きて集客につなげることができるのです。また飲食店などの場合、ストアデザインを考える際に保健所が設定している規則に則り設備要件が満たされていることが求められます。万が一申請時に店舗営業の許可が下りなかった場合、保健所の指示に従いストアデザインの変更が必要になるため注意しましょう。
 
非日常感を味わうことができ、落ち着ける空間を作り出す古民家をリノベーションしたストアデザインも注目されています。古民家カフェなどのストアデザインはとくに人気が高く、SNSでも取り上げられる可能性も高いでしょう。本来飲食店として利用されていなかった物件でも、ストアデザインにより内装を工夫することで集客につなげることができます。古民家をリノベーションして利用する場合は「建築基準法」や「消防法」の基準を満たしているかが重要になるため、ストアデザインに取り掛かる前にしっかりと確認しましょう。ストアデザインにより古民家をリノベーションして飲食店として利用する場合、建築基準法の用途変更を行いますが、床面積が200平方メートルに満たない場合は用地変更の必要はありません。古民家をストアデザインして再生させる場合は、通常のリノベーション工事よりもさまざまな法律が関わってくるため、ストアデザインを検討する際には実績のある業者を選ぶのも大切なポイントです。
◎ストアデザインにおける設備面の確認項目
飲食店に合った物件選びやストアデザインを行う上で、物件の設備面の確認は重要です。まず確認すべきはガスや電気の容量です。飲食店の設備として電気やガスは不可欠ですが、電気は万が一容量が不足していても手続きと分電盤のブレーカー交換で済みます。ガスの場合、容量が不足していると都市ガスの本管から飲食店舗まで枝管を延ばす盛替え工事が必要となります。工事時間とコストを要するため注意しましょう。ガス器具と敷地境界線の距離によってさらに追加費用がかかる場合もありますが、通常でも工事費用に数十万円程度かかってしまいます。時期によっては、ガス会社への依頼から工事完了まで1ヶ月近く必要になることもあります。ストアデザインの前段階において、ガスを利用する器具類の必要容量を満たしているか事前に確認することが大切です。
 
飲食店に欠かせない設備のひとつが換気です。飲食店であれば窓だけでなく、換気扇やダクトなどキッチンからの換気が必要になります。ダクトの設置方法には、店舗の外壁に穴を開けて換気設備を設置する「直出し」と、排出口を屋上に設置する「屋上出し」の2種類があります。においや煙を多く排出する飲食店の場合は、近隣住民とトラブルにならないよう設置方法にも気を配る必要があります。ただし「屋上出し」の場合は、設置工事も大がかりになります。飲食店を開業する際、居抜き物件ではなく新たに換気設備を設置する必要がある場合は、条件によって高額になることがあります。
 
ストアデザインを考える際に、内装制限に関しても理解が必要となります。建築基準法では、火災などが起こった際に炎の拡大による逃げ遅れを防ぐために、天井や壁の仕上げ材を燃えにくい材料にするように義務付けられています。内装制限に関する10項目の基準に当てはまる場合は、仕上げ材に「難燃材料」「準不燃材料」「不燃材料」を使用する必要があります。消防法では、火災の予防や消火のための警報設備や消火設備、避難設備を設置することを義務付けられています。とくに調理設備を伴う飲食店の場合は、ストアデザインを考える上でも消防に関してはしっかりと協議が必要となります。スプリンクラーを設置するなど条件により緩和措置も設けられているため、飲食店のストアデザインを考えるなかで最適な緩和策を採用すると良いでしょう。
◎飲食スペースを伴った施工事例
当社で携わった飲食スペースを伴うストアデザインの事例です。消防法や建築基準法などの調査をしっかりと行い、店舗のコンセプトを表現しました。
○東銀座多目的スペース
築古ビルにて調理設備を伴う法人さまの多目的スペースとしてリノベーション工事を行ったストアデザインの事例です。一級建築士資格者もプロジェクトに参加することで、築古ビルのリノベーションにおいてとくに注意すべき建築基準法などの法規適合調査をしっかりと行いました。調理設備を伴うストアデザインのため、消防に関して何度も協議を重ねました。仕上げはクライアント様自身がDIYで内装を完成させることができるように、ご要望に沿ったストアデザインとなっています。
○渋谷店舗バー
店舗新装移転に伴う内装工事を行ったストアデザインの事例です。バーカウンターの無垢材補修やVIPルームの木材転用を新店舗でも使用することで、店舗オーナーさまが思い入れのある素材を残したストアデザインとなっています。内装のリノベーションだけでなく電気や空調、給排水、防災工事も必要となるため、ストアデザインを作り上げる中で複数の会社様と協力しながら完成させた物件です。
◎まとめ
飲食店などの新店舗を開業する上で、店舗のコンセプトを表現するストアデザインはお客さまの来店動機にもなり得ます。さらに古民家や築年数の古い空き物件をリノベーション利用したストアデザインは、通常よりも確認項目が多くなります。店舗作りをトータルプロデュースする当社は、ストアデザインに関する法規適合調査から内装リノベーション工事までお客さまのご要望にしっかり応えてまいります。飲食店などのストアデザインをご検討の際は、お気軽にご相談ください。
 

飲食店の開業や店舗づくりで押さえるべきストアデザインとは